文字校正の落とし穴

私は、外国の言語のことはよくわかりませんが、日本語はとても優れた言語だと思っています。
しかし、欠点がないわけではありません。そのひとつは「同音異義」の言葉がたくさんあることです。
「保証」「保障」「補償」などは音が同じうえに意味もまぎらわしく、間違って遣われる(これも「使われる」と混同されます)ことがよくあります。こういったことが文字校正では仇敵のような立場になります。
「読み合わせ」をすることもあるようですが、読み合わせでは校正になりません。

人間の脳には粗忽な側面もあるようで、たとえば、「消化器」は誤字で「消火器」が正しいといった場合、「消化器」を見逃してしまったりします。これは、脳が先入観や勘違いなどによる自分都合で「勝手に読んでしまう」からです。
こういったことは注意不足といってしまえばそれまでですが、どちらの言葉も実在することが最大の原因です。たとえば「章火器」なら見逃さないはずです(いまどきのワープロソフトはこんなおかしな変換はしませんが)。

しょうか

地名や人名などの固有名詞も注意が必要です。「斉」「斎」「齋」「齊」、「髙」「高」、「辺」「邉」「邊」というぐあいです。これらは原稿自体が間違っているなどということも珍しくありません。
私はあるクラブに所属していたことがありますが、その名簿で名前を間違われたことがあります。名簿には正誤表がついていましたが、なんと、その正誤表も間違っていました。嘘のようなほんとうの話です。

ある新聞社の広告担当のAさんは、原稿と校正紙を机上に並べ、一文字一文字、鉛筆でチェックのしるしを入れながら校正していました。原稿と校正紙の文字を、「読む」のではなく、機械的に「見比べる」ような感じで校正していました。

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