アナゴの栄養価はウナギと同じく抜群。夏バテ防止を期待できる白身魚

ビタミン類やミネラル、EPAやDHAも含まれるとあって栄養価抜群。見た目同様、質もウナギに似ています。

アナゴ
アナゴは見た目も栄養価もウナギによく似ていて、夏バテ防止にも一役買う。

ウナギ同様栄養価抜群

 夏になると、夏ばて防止に効果があるとしてウナギがよく登場します。そのウナギに姿がよく似ているうえ、同じように蒲焼きとして調理されることが多く、栄養面でも負けず劣らず、というのがアナゴ。
 ただし、味の点ではウナギよりも若干淡泊なようです。

 じつは、アナゴは学問上ではウナギの親戚で、ウナギ目に属します。ですから、ウナギに似ているのは当然のことといえます。
 アナゴはアナゴ科の魚の総称で、アナゴという種がいるわけではありません。日本近海のアナゴ類は十数種類が知られていますが、単にアナゴという場合は、マアナゴをさすことが多いようです。

 アナゴは5月ごろから出回りはじめます。旬は一般的に7月から8月の真夏といわれていますが、夏の終わりごろがもっともおいしいともいわれます。
 ビタミンAやEなどのビタミン類をはじめ、カルシウムやマンガンなどのミネラル類も多く含んでいますから、やはりウナギ同様、夏のスタミナづくりに役立ちそうです。
 さらに、EPAやDHAも含んでいます。これらの成分には、血中の中性脂肪を減らす力や、加齢による認知機能の低下を抑える力もあるといわれているので、そういったことが気になる人にとってはありがたいといえるかもしれません。

 おもな種類をあげてみましょう。

 マアナゴはアナゴ科の代表種で、全長は1メートルほど。日本では普通に見られるオーソドックスな代表種です。
 体側に白い点が一列に並んでいるのが特徴の一つで、これが棹秤(さおばかり)のようであることからハカリメの異名を持ちます。
 アナゴのなかではもっともおいしいといわれ、おもに白焼き、天麩羅、すし種などに料理されます。
 北海道以南の各地に棲息していますが、特に東京湾や瀬戸内海、有明海などには多く、漁獲量も全国で上位を占めています。
 日本周辺では、東シナ海や朝鮮半島付近などにも分布しています。

 

夜行性で日中は穴の中

 クロアナゴはマアナゴに似ていますが、全長50センチ前後と小ぶりです。ただし、ときには1メートル半くらいになるものもいるそうです。

 ギンアナゴは全長45センチ前後で、体表が銀色であることからこの名がつきました。味がさほどではないためか、おもに練り製品の原料として利用されます。

 ハナアナゴは全長50センチ前後。神奈川県以南の各地、東シナ海、東南アジアなどに棲息します。
 夜釣りなどの対象にもなりますが、あまり味がよくないため、食用としての価値はもう一歩というところのようです。

 ほかにも、尾の先に黒いまだら模様があるオキアナゴ、体表が銀色の光沢を帯びるゴテンアナゴなどが比較的知られています。ゴテンアナゴはギンアナゴと混同されることが珍しくありません。

 アナゴ類は夜行性で、夜になると、小魚や海底に棲む小さな生き物を求めて行動します。
 日中は海底にあけた穴に、頭だけ出して身を潜めています。穴に潜るときは、まず、頭の先端を使い、砂底などの、やわらかくて潜りやすい場所を探し、尾のほうから後ずさりして潜り込みます。この、穴に棲む習性が、アナゴの名前の由来というわけです。